さて、ミッションとロングクランクシャフトを組んだところで
次はクラッチを組みますが・・・
前号でお伝えした 今回取り付けるクラッチのウンチクをば少々・・・
TAKEGAWA製のスペシャルクラッチキット をチョイスしました。
まず、なぜクラッチを交換したのかというと、
当然ながら排気量があがってパワーもノーマルの比ではない位に上がります。
ということはノーマルのクラッチでは明らかに容量が不足していて
そのまま組み付けてもいきなりクラッチが滑ってしまいます。(過去、経験あり)
で、ノーマルの強化タイプでは?
(ノーマルのクラッチ板1枚に対し 3枚クラッチのタイプがあります)
確かに ノーマル時に比べればはるかに容量は大きくなっていますが、
今回チョイスしたのは その強化タイプよりはるかに値段のはる
スペシャルクラッチキット。
(アルミニウム・バフ仕様) 7,5075円。
を装着します。
もちろん5枚クラッチという大容量があるからなのですが
もう一つ理由があります。
クラッチ本体の1次側から2次側への移動。
なんじゃ? って感じかもしれませんが・・・
まずは ノーマルのクラッチの位置
そして今回取り付けるスペシャルクラッチ。
あきらかに クラッチの位置が変わってます。
ノーマル→1次側。 スペシャルクラッチ→2次側 。
と、いうことになります。 さて、なんで移動させたのか?
ノーマルの位置のまま容量を増やせばいいじゃないか?
いやいや ちゃんと理由があるんです。
まず 1次側という言葉の意味なんですが
簡単にいうとクランクシャフトに直接取り付けられているという事。
エンジン回転数というのは
このクランクシャフトが一分間に回る回数のことをいいます。
そう、エンジン回転数が10000rpmなら
クラッチ本体も10000rpmということになります。
チューニングされたエンジンならもっと回るので
このクラッチもエンジン内同じくブンブン回っちゃうんです。
しかもこのクラッチ本体って結構重たい。 ということは遠心力で本体自体が壊れる可能性もあるし
高回転域でアクセル全開から全閉したら
急激に減速するクランクシャフトから回り続けようとする重いクラッチがねじきれ、
飛んでいってしまうこともありえる!
・・・恐ろしい 身の危険も お金の問題も・・・
それに対し 2次側はというと
クラッチをクランクシャフトからミッション側(これを2次側といいます)に移動。
でも ただ移動させているのではなく
クランクシャフトの回転数を3〜2分の1に減速させて
クラッチに伝達されています。
ということは エンジン10000rpmなら
クラッチは3000〜5000rpm位にまで減速されています。
そうなる事でクラッチ自体が壊れる可能性も大幅に減るし
クランクシャフトが損壊する可能性も同じく減るという事に繋がります。
ちなみに大排気量車はみなこの造りです。
いいこと尽くめの このクラッチキット。
デメリットといえば・・・ まず値段か?
それと ノーマルルック重視の方なら 外見が変わってしまうこと。
でも、チューニングされてパワーが大幅にアップしたエンジンには必需品だと
猿は思っとります。
さて クラッチのことで長々くどくどと書いてしまいましたが
次号はいよいよ完成。
試乗インプレッションをお送りしたいと思います。
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