11万km走ったスーパーカブ50。オイル交換はマメにやっていました。

それ以外、エンジンに関しては、オイルドレンボルトとオイルを入れる
キャップ以外は一度も開けたことはありません。はたして・・・・?



うわぁ〜!エンジンの中が金色になっている!


自然にできたゴールドアルマイトと言うか、黒ずんではなかったです。
で、ヘッドを外してバルブを見てみると・・・

 1950年代の終わり頃、ホンダスーパーカブが大ヒットした。
このオートバイは50ccのモペットタイプで、クラッチレバーがなく
片手運転が出来るというので重宝がられ、

スーパーカブと本田宗一郎 ⇒
蕎麦屋の出前や新聞配達など、町の商店の間では大変な評判となる。


それなりにカーボンは堆積しているけど、思ったほどではなかった。
でも、排気ポートに関しては、

 

 

 

うほぉ〜、詰まりまくり。


いつも全開で走っていたら、もう少しマシだったかも・・・・。
(でも、エンジンが壊れてるかな?)

そして、シリンダーをはぐって見ると、

 

 

 



リングから吹き抜けはありますが、ピストン自体は綺麗なもの!

 

 

びっくりしたのは、ピストンリングにまだ張力があった事!
実際、エンジンの圧縮圧力も落ちていなかったし。



お次はクラッチカバーをはぐります。

 



多少下の方は黒くはなっていますが、こんなの当然でしょ!
11万km走っているんだから。
オイル交換を全然していないヤツなんて、もう本当に最悪ですよ!

ここでビックリなのが、クラッチが全く滑っていなかった事!
乗り方もやさしかったからでしょうか?

カブ90で新聞配達しているのは、大概クラッチ滑っています。
90ccはトルクがあるから2速発進、頑張れば3速発進も出来るんです。
その分、クラッチに負担がかかるんですね。
(やはり面倒くさくても発進はちゃんと1速でする事!)

次は、クラッチケースをはぐると、見えてくるフィルター。

 

 

 

 


コレ、金属粉じゃなくてオイルの燃えカスみたいなものでした。

 

11万km走行でこれだけ!


最後にクランクケースの分割です。

 

ミッション廻りは、変磨耗も見当たらずしっかりしたもの!

クランクシャフト自体も、ガタも振れもなく大丈夫。
さすがに各部のベアリングは痛んでいましたけど・・・・。

カブのエンジンって、こんなに強いのか!


でも、ここまで良好な状態だったのは、
やはりオーナーさんの性格が出ていると思います。
とにかくメンテナンスには、すごく几帳面だったですね。

ちゃんとカブ専用の手帳を持っていて、何時、何キロの時に、
どんな整備をしたかを事細かく記してあるんです。

だから、僕がアドバイスする前に、
「そろそろチェーンとスプロケットの交換時期ですよね」
とか言ってくれるんです。

14年間分のデータがあるから、次は何キロで交換
って言うのが分かるんですね!

あとは、乗り方でしょう!
乱暴なアクセルワークはしないし、無駄なギヤチェンジもしない
(もちろん半クラなんてもってのほか!)あとは、

 

 

 

 

運が良かったのでしょう!(当たりエンジンか!?)


でもね、ここまで維持するのに、どれだけの修理代を費やした事か!

14年間の修理代で、軽くカブの新車ぐらいは買えますよ!
「愛着があるから、乗り換えられんのよね〜」って、

 

 

 

愛着はお金がかかりますよ!  すごく!



コレばかりは人それぞれの価値観がありますから、
一概には言えないですけど、

それ以前に、僕のカブはエンジン長持ちしないでしょうね・・・。
(結構無茶しているから・・・・)

それにしても、

 

 

 

素晴らしきかな!カブエンジン♪



スーパーカブと本田宗一郎 こちら ⇒

八幡店 山口店長 ブログより